2013年4月22日月曜日

妄想の種類 その2

○自己を過小に評価するもの




微小妄想
自分の能力、地位、財産などを極端に過小に評価するもの。

貧困妄想
自分が貧乏になって日常生活にも事欠くと思うもの。

罪業妄想
罪を犯している、過去の些細な出来事を重大でとり返しのつかない大罪と考えるもの。

心気妄想
特別な病気がある、腸が腐ったなどというもの。

虚無妄想
自分が空虚で存在しない、世界も存在しないと思うもの。


以上の妄想は,自分が他より劣っていると考え、ことさらに悲観的に過小評価するもので、うつ状態に多くみられるが、奇妙な内容の心気妄想などは統合失調症に多い。

なお, コタール Cotard 症候群 は微小妄想、虚無妄想、心気妄想など体系的な否定妄想とともに、「自分は死ぬことができず、永久に苦しみ続けなければならない」という不死の観念をもつもので、退行期うつ病の重症型に稀にみられる。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

なんかすごいネガティブ思考になっちゃうんですね。
府の思考連鎖が続いちゃったらどんどん落ちていきそう。

エム

2013年3月28日木曜日

妄想の種類 その1


統合失調症の主な症状「妄想」

妄想とは客観的に見てありえないことを事実だと信じる事です。

妄想の出現パターンは統合失調症の人によってさまざまです。
一種類の妄想しかでないひともいれば、何種類も同時に出現する人もいます。
現れる段階は主に3つで、妄想着想(妄想を思いつくこと)妄想気分(世界が全体的に不吉であったり悪意に満ちているなどと感じること)妄想知覚(知覚入力を、自らの妄想に合わせた文脈で認知すること)があります。




妄想の内容は主に4つに分類され今回はそのひとつを紹介したいとおもいます。

○自己に関係づけ、被害的に考えるもの

関係妄想 

他人の身振りや言葉を自分に関係づけて考えるもので、「噂されている」、「テレビで私の批判をしている」など被害的な内容のものが多い。最も多くみられる妄想である。


注察妄想

見張られている、他人から注目されていると思うもの。


被害妄想

他人などから被害を受けていると思うもので、「殺される」、「特殊な装置で自分を苛める」などと訴えられ、統合失調症に最も多い。


追跡妄想

何者かに後をつけられている、追われると考えるもので、被害妄想とほぼ同義である。


被毒妄想 

食物や薬に毒が入っているというもので、幻嗅、幻味と結びつくことが多い。


影響妄想

他に影響されると感ずるもの。ラジオやテレビの電波によって影響を受けると感じるのは物理的影響妄想で、体感幻覚と結びつくことが多い。


嫉妬妄想

夫や妻に愛人ができたと信じるもの。


ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

文中のイラストにあるような人を実際に見たことがあります。
普通の人から見ると明らかにおかしいですが、本人からすると恐ろしいことなんでしょうね。
他にも野良猫を敵対視して追いかけている人や、離れた所で話している人たちを見て「自分の悪口を言っている」と思い込んでいる人など、本当に色んな妄想をしている人を見たことがあります。

エム


2013年3月12日火曜日

統合失調症の経過


統合失調症の状態は一定じゃないんですね。
さまざまな経過をたどって回復してくのです。

その経過は主に3つ

「急性期」

「消耗気」

「回復期」


「急性期」

人を疑ったり、眠れない、幻覚、幻聴、妄想などまわりからみてもあきらかにおかしい行動をとったりします。
症状がものすごい悪化しているので、不安、恐怖、余裕がないといった感じがみられます。
コミュニケーションもちぐはくで、判断力なども低下します。
この時期必要なのは薬物療法と安静です。
このような治療を続ければしだいに病状は安静していきます。


「消耗期」

急性期でエネルギーを使い果たし非常に疲れきった状態です。
この時期には死にたいといったような気分もでてきます。
行動範囲もすごい狭まります。たとえば家のなかにじっとしているといったような事です。
とても疲れやすく、集中力も記憶力も低下します。
しかしたくさん寝ることでエネルギーは回復していきます。
エネルギーがさがっているため、まるで幼児のような行動をとったりしますがエネルギーが増えるとそれはなくなっていきます。

「回復期」

消耗期をへて、しだいに社会にむけて関心がでてきます。
テレビをみたり新聞や漫画、小説などもみれるようになります。
しかし急性期の状態が残っている場合もありますが、それもだんだんとなくなっていきます。
長時間かかる場合もありますが、少しずつやれる事が確実にふえてきます。
そうすれば、また生きる気力がでてきて普段の自分にもどることも可能になるのではないかと自分はかんがえています。
回復期は「努力」や「頑張り」などではなくて、「ゆとり」や「安心感」が必要なようです。
むりにあせったりすると再発の原因にもなりかねません。だから病気の治療は確実になおると決心おもってあせらず、ゆっくりとやっていくのがいいでしょう。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

今までの経緯を思い返してみるとなるほど、ワイパックスさんにも当てはまる。
最近読書家のワイパックスさんは現在回復期ですね。
どの状態にいるかで改善に向かっているかどうかがなんとなーくわかる気がします。
とにかく無理せずその人のペースで治療しないといけないんですね。

エム

2013年2月20日水曜日

統合失調症の原因

統合失調症は精神の病気だと一般的には言われていますが、実は科学者の間では脳の病気だと言われているんですね。

その症状は「前頭葉」と「感情回路(海馬・扁桃核と視床など)」の失調であるといわれています。


前頭葉のドーパミンを出す部分にストレスが加わるとドーパミンを出すように前頭葉や感情回路に指令がでます。前頭葉の処理が上手く進みドーパミンを出し終えると、次はドーパミンを止めるように指令がでます。

しかし、前頭葉の神経に障害があったりするとドーパミンが不足して前頭葉がうまく作動できず、ドーパミンが大量に出されてしまう事になります。

そのとき前頭葉は疲労して活動が低くなりますが、感情回路はストレスを受けると過剰なドーパミンが出されものすごい興奮状態になると考えられています。

つまり統合失調症は原因不明の精神の病気ではなく脳の病気なのですね。
ですので早めに病院と関係をもち薬物治療を行えばその症状は治るのです。



この事を知らない人がとても多いので統合失調症の人をみかけたときどうアドバイス
していいか迷ってしまう人がたくさんいます。

とりあえず「病院に行け」と言いましょう。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

統合失調症の人にはまず「病院へ行け!」と言ってもほとんど聞きませんね。
自分が病気じゃないと信じているんですよ。
なので「まずは病院で検査してみたら?」くらいから言うといいかもしれません。
難しいですけど。

エム

2013年2月13日水曜日

統合失調症の型


統合失調症はみんな同じではなく、人によっていろいろタイプがあります。

つまりいろんな型があるんです。

統合失調症のアムロ・レイがいたりシャア・アズナブルがいたりといったところでしょうか。



現在認識されている型は4つ「単純型」と「破瓜型」と「緊張型」と「妄想型」です。



単純型は、精神錯乱と引きこもりと無感動が目立つ型です。


破瓜型は、実際以上に過度に悲観的な悩み・心配・思い込みを抱え続け、奇怪な装飾と子供じみた悪ふざけを大喜びする。


緊張型は、じっと体を丸めて動かない、食事をとらない。トイレに行かない。無言、意識もうろう


妄想型は、迫害されている、疑い深い、敵意に支配されていて全ては邪悪か脅迫的で、単純な状況にも暴力で反応する。


僕は「破瓜型」が近いような気がしますね。

でも統合失調症は100人いれば100人ともちがう症状をだしますので、一概にはこれだとは決め付けられないのが現状といったところでしょうか。

統合失調症をみかけたらこの人はこんな型だな、と見分けるのもいいのかもしれません。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

私も過去何名か統合失調症の方に会っていますが、やっぱり人それぞれの症状が出ているように感じました。
妄想型の人は自分に対して害を及ぼしてきたのでかなり困りましたね....

エム

2013年2月8日金曜日

統合失調症の歴史その2


統合失調症の歴史について前回からの続きです。

1952年フランスの精神科医ジャン・ドレーとピエール・ドニカーという人物がクロルプロマジンという薬が統合失調症に効果があるということを発見して、精神病に対する薬物療法の時代が幕を開けます。

その5年後ベルギーの薬理学者パウル・ヤンセンという人物がさらに優れた薬ハロペリドールを開発します。

そして1984年、統合失調症では知らない人はいないという薬リスペリドンが開発されます。


1993年、精神分裂病という名前が患者の差別を促しているということから、日本精神神経学会に対し名前の変更の要望が出されます。
それから9年後の2002年8月、日本精神神経学会の決議により今の統合失調症と改名されます。



そして現在に至るわけですが、こうして自分の病気の歴史を知らべて行くのも面白いですね。
孫子の言葉にある「敵を知り己を知れ」といったところでしょうか。

今まで自分の病気についてここまで詳しく調べたことがなかったので、こうやって統合失調症を知ることで自分の治療にもなるのではないかと少し期待しながらブログをやっていこうと思います。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

精神分裂病ってのは確かに昔聞いたことあった。
まさかそれが差別的だってことで統合失調症に変えるなんて・・・
やっぱり過剰に反応しちゃう人たちっているんだね。
そのうち統合失調症も差別的!とか言い出してまた別の名前に変わったりして。
本当に大切なのはワイパックスさんが言うとおり、病気を正しく理解することからでしょう。

エム

2013年2月7日木曜日

統合失調症の歴史その1


統合失調症は歴史がはじまる前から存在していた病気です。

古代ギリシャからは既にその症状が知られてたようですし、いちばん古い文献では古代エジプトのパピルスという草に書かれた文章にその存在が記されているようです。

また、2世紀ごろのローマ帝国の医師アレタイオスが書いたとされる書物にも統合失調症を思わせる記載があるようです。


つまり統合失調症は現代が生んだ精神病ではない、人間がおそらく誕生したと思われるときからその存在はあったのだと言えます。


しかし、その統合失調症が確認できたのはここ最近の出来事なのです。
なぜかというと、昔は精神病は科学的分野ではなく宗教的な分野で治療が可能だという迷信がつよく(実は今でも教会などに頼れば治ると思っている人がいる)つまり統合失調症やウツなどの病気は悪魔やきつね憑きの類、オカルトの部類にはいっていたのですね。


中世のヨーロッパでは実際エクソシストや魔女狩りの対象になっていたようです。
19世紀にはいってからもあいかわらず心の病気は悪霊などのしわざという迷信はぬぐえませんでした。

統合失調症が認識されはじめたのは、1852年フランスの精神科医ベネディクト・モレルという人物によって病気として初めて公式に記述され、1899年にドイツ人のエミール・クレペリンという人が早発性痴呆という名で著にしてまとめました。

そして1911年、オイゲン・ブロイラーによって、この病気が若年に発症するとは限らず、また痴呆にもなるとは限らないとし、早発性痴呆を精神分裂病と改名し病気の考え方を変えました。

しかしまだ統合失調症は研究されはじめたばかりでした・・。

ワイパックス

□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

病気ってわからない時代だと確かに意味不明な言動する人って説明つかないから憑き物や悪魔のせいにしちゃうだろうな。

今でも重度の統合失調症の人を見るとやっぱり怖いもんなー
何かに憑依されてるとか説明されたら信じる人は多そう。

エム

2013年2月6日水曜日

はじめまして、統合失調症です

みなさんはじめまして。
僕はワイパックスといいます。
病気が発症して10年ぐらい経ちますが、治療し始めたのはここ2年ぐらいです。
いろいろ事情がありまして。



みなさんは統合失調症という病気をご存知ですか?
知らない人も多いと思いますが実はこの病気、100人に1人が絶対になるというとんでもなく恐ろしい病気なんです。
つまり学校で言うと一学年に1人か2人はいる計算になります。
でも世間ではそんなに知られてないというとってもやっかいな病気なんです。


ではまずこの病気がどんな病気かを説明したいと思います。
この病気の主な症状は幻覚幻聴です。
ありもしないものが見えたり、聞こえもしないものが聞こえたりするというという不思議な症状が起こります。
他にも妄想極端なテンションの上がり下がりなどがありますがこれは後日述べたいとおもいます。


この病気の症状で一番やっかいだとも思えるものがあります。
それは病気の本人に病識(自分が病気だと知っている)がない、いやむしろそれを絶対に信じないということにあります。
本人は幻聴、幻覚、妄想が病気のせいではなく実際に起こっている超常現象なのだと思ってしまっているのですね。
だから、まず最初の診療ではかならずといっていいほど暴れます。
そして意味不明なことを言って自分が病気でないことを分からせようとします。


なぜ分かるかというと僕がそうだったからです。


とりあえず、この病気の最初の治療の段階は本人が自分自身を病気だと分からせるところから始まります。
これは並大抵の努力ではできません。
本人は自分の世界が本当だと思っているのだからこれを『あなたの世界は本当の世界ではなくてちゃんと本物の世界があるんですよ』と教えなければなりません。


まるでなんかの映画みたいです。


まずは自分が病気だと知る事、それがこの病気を治療する第一歩みたいなものだと思います。

ワイパックス


□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

ワイパックスさんが統合失調症から回復していく過程を見守っている友人エムです。
彼の異変に気付いてからというもの統合失調症という心の病に深い興味を持って彼に接しています。
私エム自身は一般人なので、その視点から彼のコラムの感想を述べて行きたいと思います。
皆さんよろしくお願いします。

エム