2013年2月20日水曜日

統合失調症の原因

統合失調症は精神の病気だと一般的には言われていますが、実は科学者の間では脳の病気だと言われているんですね。

その症状は「前頭葉」と「感情回路(海馬・扁桃核と視床など)」の失調であるといわれています。


前頭葉のドーパミンを出す部分にストレスが加わるとドーパミンを出すように前頭葉や感情回路に指令がでます。前頭葉の処理が上手く進みドーパミンを出し終えると、次はドーパミンを止めるように指令がでます。

しかし、前頭葉の神経に障害があったりするとドーパミンが不足して前頭葉がうまく作動できず、ドーパミンが大量に出されてしまう事になります。

そのとき前頭葉は疲労して活動が低くなりますが、感情回路はストレスを受けると過剰なドーパミンが出されものすごい興奮状態になると考えられています。

つまり統合失調症は原因不明の精神の病気ではなく脳の病気なのですね。
ですので早めに病院と関係をもち薬物治療を行えばその症状は治るのです。



この事を知らない人がとても多いので統合失調症の人をみかけたときどうアドバイス
していいか迷ってしまう人がたくさんいます。

とりあえず「病院に行け」と言いましょう。

ワイパックス

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統合失調症の人にはまず「病院へ行け!」と言ってもほとんど聞きませんね。
自分が病気じゃないと信じているんですよ。
なので「まずは病院で検査してみたら?」くらいから言うといいかもしれません。
難しいですけど。

エム

2013年2月13日水曜日

統合失調症の型


統合失調症はみんな同じではなく、人によっていろいろタイプがあります。

つまりいろんな型があるんです。

統合失調症のアムロ・レイがいたりシャア・アズナブルがいたりといったところでしょうか。



現在認識されている型は4つ「単純型」と「破瓜型」と「緊張型」と「妄想型」です。



単純型は、精神錯乱と引きこもりと無感動が目立つ型です。


破瓜型は、実際以上に過度に悲観的な悩み・心配・思い込みを抱え続け、奇怪な装飾と子供じみた悪ふざけを大喜びする。


緊張型は、じっと体を丸めて動かない、食事をとらない。トイレに行かない。無言、意識もうろう


妄想型は、迫害されている、疑い深い、敵意に支配されていて全ては邪悪か脅迫的で、単純な状況にも暴力で反応する。


僕は「破瓜型」が近いような気がしますね。

でも統合失調症は100人いれば100人ともちがう症状をだしますので、一概にはこれだとは決め付けられないのが現状といったところでしょうか。

統合失調症をみかけたらこの人はこんな型だな、と見分けるのもいいのかもしれません。

ワイパックス

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私も過去何名か統合失調症の方に会っていますが、やっぱり人それぞれの症状が出ているように感じました。
妄想型の人は自分に対して害を及ぼしてきたのでかなり困りましたね....

エム

2013年2月8日金曜日

統合失調症の歴史その2


統合失調症の歴史について前回からの続きです。

1952年フランスの精神科医ジャン・ドレーとピエール・ドニカーという人物がクロルプロマジンという薬が統合失調症に効果があるということを発見して、精神病に対する薬物療法の時代が幕を開けます。

その5年後ベルギーの薬理学者パウル・ヤンセンという人物がさらに優れた薬ハロペリドールを開発します。

そして1984年、統合失調症では知らない人はいないという薬リスペリドンが開発されます。


1993年、精神分裂病という名前が患者の差別を促しているということから、日本精神神経学会に対し名前の変更の要望が出されます。
それから9年後の2002年8月、日本精神神経学会の決議により今の統合失調症と改名されます。



そして現在に至るわけですが、こうして自分の病気の歴史を知らべて行くのも面白いですね。
孫子の言葉にある「敵を知り己を知れ」といったところでしょうか。

今まで自分の病気についてここまで詳しく調べたことがなかったので、こうやって統合失調症を知ることで自分の治療にもなるのではないかと少し期待しながらブログをやっていこうと思います。

ワイパックス

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精神分裂病ってのは確かに昔聞いたことあった。
まさかそれが差別的だってことで統合失調症に変えるなんて・・・
やっぱり過剰に反応しちゃう人たちっているんだね。
そのうち統合失調症も差別的!とか言い出してまた別の名前に変わったりして。
本当に大切なのはワイパックスさんが言うとおり、病気を正しく理解することからでしょう。

エム

2013年2月7日木曜日

統合失調症の歴史その1


統合失調症は歴史がはじまる前から存在していた病気です。

古代ギリシャからは既にその症状が知られてたようですし、いちばん古い文献では古代エジプトのパピルスという草に書かれた文章にその存在が記されているようです。

また、2世紀ごろのローマ帝国の医師アレタイオスが書いたとされる書物にも統合失調症を思わせる記載があるようです。


つまり統合失調症は現代が生んだ精神病ではない、人間がおそらく誕生したと思われるときからその存在はあったのだと言えます。


しかし、その統合失調症が確認できたのはここ最近の出来事なのです。
なぜかというと、昔は精神病は科学的分野ではなく宗教的な分野で治療が可能だという迷信がつよく(実は今でも教会などに頼れば治ると思っている人がいる)つまり統合失調症やウツなどの病気は悪魔やきつね憑きの類、オカルトの部類にはいっていたのですね。


中世のヨーロッパでは実際エクソシストや魔女狩りの対象になっていたようです。
19世紀にはいってからもあいかわらず心の病気は悪霊などのしわざという迷信はぬぐえませんでした。

統合失調症が認識されはじめたのは、1852年フランスの精神科医ベネディクト・モレルという人物によって病気として初めて公式に記述され、1899年にドイツ人のエミール・クレペリンという人が早発性痴呆という名で著にしてまとめました。

そして1911年、オイゲン・ブロイラーによって、この病気が若年に発症するとは限らず、また痴呆にもなるとは限らないとし、早発性痴呆を精神分裂病と改名し病気の考え方を変えました。

しかしまだ統合失調症は研究されはじめたばかりでした・・。

ワイパックス

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病気ってわからない時代だと確かに意味不明な言動する人って説明つかないから憑き物や悪魔のせいにしちゃうだろうな。

今でも重度の統合失調症の人を見るとやっぱり怖いもんなー
何かに憑依されてるとか説明されたら信じる人は多そう。

エム

2013年2月6日水曜日

はじめまして、統合失調症です

みなさんはじめまして。
僕はワイパックスといいます。
病気が発症して10年ぐらい経ちますが、治療し始めたのはここ2年ぐらいです。
いろいろ事情がありまして。



みなさんは統合失調症という病気をご存知ですか?
知らない人も多いと思いますが実はこの病気、100人に1人が絶対になるというとんでもなく恐ろしい病気なんです。
つまり学校で言うと一学年に1人か2人はいる計算になります。
でも世間ではそんなに知られてないというとってもやっかいな病気なんです。


ではまずこの病気がどんな病気かを説明したいと思います。
この病気の主な症状は幻覚幻聴です。
ありもしないものが見えたり、聞こえもしないものが聞こえたりするというという不思議な症状が起こります。
他にも妄想極端なテンションの上がり下がりなどがありますがこれは後日述べたいとおもいます。


この病気の症状で一番やっかいだとも思えるものがあります。
それは病気の本人に病識(自分が病気だと知っている)がない、いやむしろそれを絶対に信じないということにあります。
本人は幻聴、幻覚、妄想が病気のせいではなく実際に起こっている超常現象なのだと思ってしまっているのですね。
だから、まず最初の診療ではかならずといっていいほど暴れます。
そして意味不明なことを言って自分が病気でないことを分からせようとします。


なぜ分かるかというと僕がそうだったからです。


とりあえず、この病気の最初の治療の段階は本人が自分自身を病気だと分からせるところから始まります。
これは並大抵の努力ではできません。
本人は自分の世界が本当だと思っているのだからこれを『あなたの世界は本当の世界ではなくてちゃんと本物の世界があるんですよ』と教えなければなりません。


まるでなんかの映画みたいです。


まずは自分が病気だと知る事、それがこの病気を治療する第一歩みたいなものだと思います。

ワイパックス


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ワイパックスさんが統合失調症から回復していく過程を見守っている友人エムです。
彼の異変に気付いてからというもの統合失調症という心の病に深い興味を持って彼に接しています。
私エム自身は一般人なので、その視点から彼のコラムの感想を述べて行きたいと思います。
皆さんよろしくお願いします。

エム